「政府の借金を税金で返してはならない。」

政府の借金は、お金の発行の仕組みの当然の帰結である

まずは事実をご覧ください。これは1981年から2014年までの日本のM2(お金の量):青銀行貸出残高:水色GDP:赤国債残高:緑のグラフです。全てのお金が誰かの借金であること、そして、その全てに金利がかかるゆえに、お金(=誰かの借金)が増え続けなければならないことは既に説明しました。そして、増え続けるお金とバランスを取るためには、実際の価値も増え続けなければならない。つまり、これはお金(借金)とGDPが永遠に増え続けなければ持続しない仕組みであるということが、「私たちが知るべき最も重要な真実」ということです。そして、このグラフは、実際にどうなったかを示しています。M2を見ればわかる通り、確かにお金は増え続けています。そうならなければ破綻が破綻を呼ぶ仕組みだからです。しかし、1990年を境に銀行の貸出残高(民間の借金)は100兆円以上も減り、GDPも全く増えていません。では、どうやってお金(M2)は増え続けたのでしょう?答えは国債残高を見れば明らかです。誰かが借金をしなければお金が増えない仕組みの中、政府がその借金を肩代わりする形でお金を増やしたのです。永遠に続く経済成長も無限に増え続ける民間融資もあり得ない中、最後まで借り続けられるのは政府だけだからです。これは財政収支の問題ではありません。政府のムダ使いや税収不足の問題ではないのです。いずれこうなることは万国共通、持続不可能なお金の発行の仕組みの当然の帰結ということです。

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政府の借金がお金を発行する仕組み

1-2皆さんは不思議に思うかもしれません。何故、政府の借金がお金の発行になるのか?その仕組みを説明します。2014年末の国債残高は約880兆円、これに対し、日本中の現金・預貯金を合計すると893兆円(M2)です。現在、日本政府の予算は約100兆円、これに対して税収は約50兆円、足りない50兆円を新たな借金で賄っています。政府はその分の国債を発行し、それを買うのは主に銀行です。つまり、皆さんの預金で買うわけですが、信用創造の仕組みで説明した通り、皆さんの預金通帳のお金が減るわけではなく、新たなお金が生まれるのです。つまり、銀行が政府に信用を与えることにより、新たなお金が発行されるということです。実際の流れがどうなるかと言うと、まず税収が50兆円ですから、それは皆さんのお金(M2)から徴収され、世の中のお金が50兆円減ります。一方、政府支出の100兆円(税収の50兆円+国債で新たに発行された50兆円)は公務員の給与、政府事業の支払いとして民間に支払われます。この時、その新たな国債を買う原資となった銀行の皆さんの預金はそのままですから、差し引き50兆円のお金が世の中に渡り、M2が943兆円に増えるわけです。しかし、税収で足りない分(この場合は50兆円)は政府の借金で賄っていますから、国債残高もその分増え、930兆円になります。つまり、政府が借金をしてお金を使えばその分だけ、借金と世の中のお金が同時に増えて行くというわけです。これが、「政府の借金=お金の発行」という意味です。繰り返しになりますが、現代のお金は全て誰かの借金です。それが信用創造ということであり、この25年、政府の借金でお金を発行し続けたという、これは厳然たる事実なのです。

 

政府の借金を税金で返すとどうなるか?

1-3 逆もまた真なりです。世の中の借金が減れば、お金は減ります。もし今の仕組みのまま、政府の借金を全て税金で返したらどうなるでしょう?仮に先ほどとは逆に、税収が100兆円、政府予算が50兆円だとします。差し引き50兆円の税収プラスですから、50兆円分の政府の借金を返すことができます。しかし、税収が100兆円で政府支出が50兆円ということは、100兆円のお金が皆さんから徴収され、50兆円しか戻らないということです。つまり、差し引き50兆円のお金が世の中から消えます。これをずっと続けると、政府の借金は50兆円ずつ減りますが、皆さんのお金も50兆円ずつ減ります。世の中のお金(M2)が893兆円で政府の借金が880兆円ですから、それが全てなくなる頃には、皆さんのお金が13兆円しか残らないことになります。金利も考えると、それでも足りないでしょう。そんなことがあり得ると思いますか?

仕組みを理解していないか、騙そうとしているか

もし今の仕組みのまま、税金で政府の借金を返す可能性があるとすれば、それは理論上こういうことになります。政府の借金を全て返せば、ほとんど全てのお金が消えるわけですから、そうならないためには、誰か他の人が借金を肩代わりしなければならない。つまり、政府の借金に相当する額の民間融資が新たに生まれなければならないということです。しかし、実際に1990年以降、銀行貸出残高が増えるどころか100兆以上も減らした事実から考えれば、民間融資が政府の借金分、つまり880兆円も増えるなどということがあり得ないことは、誰にでもわかることです。もしそれを真剣に主張する人がいたとすれば、それは仕組みを理解していないか、我々を騙そうとしているかのどちらかです。問題の根本は税収と政府支出のバランスではなく、お金の発行の仕組みそのものであり、今こそその本質に切り込んだ政策が必要なのです。フェア党はそれをやります。

 

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