世界は大きく変わり始めている

bernie今、世界は大きく変わり始めています。アメリカの大統領選予備選、民主党のバーニー・サンダース氏の台頭はそれを象徴するものです。彼は今までの金融資本主義の歪みを是正しようとしています。わずか1%以下のウォール街の人々が利益を独占し、そのお金で行われるロビー活動が政策を歪め、99%の人から搾取している現状に戦いを挑み、今や多くの人の支持を集めるまでになっています。彼は自らを社会民主主義者と名乗り、30年間ずっと同じことを言い続けていたのですが、去年までは全く無名の存在でした。しかし、わずか一年足らずの間に、今や全米に大旋風を巻き起こすまでになったのは、彼が変わったと言うよりも、人々の方が変わり始め、彼のメッセージが届くようになったからでしょう。

同じことはアメリカだけではなく、全世界で、そして日本でも起き始めます。何故なら、彼が言っていること、そしてフェア党が主張していること、つまり、今の金融システムは持続不可能であり、その上に立脚した今の金融資本主義も限界であるということ、その真実に人々が気づくのは時間の問題だからです。そしてサンダース氏のようにそれをわかりやすく言語化し、人々に伝え始めれば、その考えは一気に広まるからです。ですから、仮に今回、サンダース氏が大統領になれなかったとしても、一旦動き出したこの世界変革は止まりません。真実は隠せないからです。そしてもし彼が大統領にでもなれば、世界は大きく動き出します。彼はTPPにも反対ですし、イラク戦争にも反対でした。そして、証券業と銀行業を分離していたグラス・スティーガル法の復活、そしてウォール街の解体まで主張しています。彼が本当にそんなことを始めれば、世界のルールも一変します。

ただ、彼が言っていることを実行するには、一つ大きな問題があります。それは「国家経営の根本的な過ち」でも説明した通り、アメリカは世界中から7兆ドルも借りていて、その半分近くは日本が貸しているということです。確かに彼の主張するように、金融システムの健全化を進めることは重要です。しかし、信用創造(借金)で膨らませた金融システムに始末をつけるには、その逆、信用収縮によってバランスシートを縮めるか、誰の借金でもないお金(政府紙幣)に置き換えるか、いずれの選択肢しかないのです。前者であれば、借金がデフォルト(債務不履行)する話ですし、後者であればドル資産が紙屑になる話です。フェア党も政府紙幣の発行を主張していますが、日本とアメリカでは全く事情が違います。世界一の対外純資産を裏付けにできる日本と、世界一の対外準債務を負っているアメリカでは、同じ政府紙幣でも信用度が全く違うのです。今、アメリカが政府紙幣を刷れば、間違いなくドルは暴落し、日本人が持っているドル資産は紙屑になります。前者のデフォルトにしても同じことです。いずれにしても、日本の膨大な対外純資産が吹き飛ぶことになります。いくらサンダース氏がフェアな人だとしても、3億人の命を預かる立場に立てば、当然アメリカの国益を優先するでしょう。その時に、いかに日本人の対外資産を守りつつ、アメリカの再生を助け、世界中の99%の人にとって良い方向へ向かわせるか。そこに日本が果たす非常に役割は大きく、そういう大きな視野を持った政治家、政党が日本に必要なのです。

 

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